多くの社会人がロジカルシンキング(論理的思考)という言葉に出会うと思う。そして、多くの人が社会人になったあとで、自分の論理的思考力のなさに愕然とし、大急ぎで勉強を開始しているのではないだろうか。僕もそんな社会人の一人だ。
このページでは、僕が様々な本を読んだ結果、この一冊だけでいいから読んでくれという本の紹介と、手軽に論理的思考力を習得できる方法を紹介する。
目次
ロジカルシンキングとは
様々な本・Webでいろんな定義がされているが、自分の言葉で言い直すとロジカルシンキングとは
思いつくアイデアをあるべき関係性・因果関係ごとに整理して考える思考法
である。
このように言われると当たり前じゃんと思うかもしれないが、その通り、ロジカルシンキングとは本来誰もが当たり前のようにしている思考法なのだ。
しかし、ビジネスの現場になると途端にこれができなくなる。
それは上司に怒られたらどうしようとか、この考えは正しいのだろうかといった不安や悩み、経験不足によって思考が前に進まなくなることによって起きる。
これらの問題を乗り越えて思考力を高めることが若手の社会人には必要になる。
ロジカルシンキングはビジネスの基礎能力
サッカーをするためには基礎能力として体力をつけたり、筋力をつける必要がある。
同じようにビジネスの基礎能力としてロジカルシンキングを習得する必要がある。
世の中にはいろんな問題解決のための手法があるが、その全てのベースにあるのがロジカルシンキングなのだ。
全社会人1年目に読んでほしい 超おすすめロジカルシンキング本
社会人になって多くのビジネス本を読んでスキルを高めようと思ったが、最も学びの多かった本を紹介する。
マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング
赤羽雄二著
この本をおすすめする理由は3つ。
・マンガ仕立てて読みやすい。
・ロジカルシンキングが日頃の仕事でどのように活用されるのかがわかる
・ロジカルシンキングの習得方法がわかりやすく記載されている
何冊ものビジネス本を読んだがこれほどわかりやすくロジカルシンキングについて書いてある本はまだ出会っていない。
世の中にはより専門的にロジカルシンキングについて記述している本がたくさんあるが、まずはこの本でロジカルシンキングの概要を習得してほしい。
なぜあなたの意見は上司を納得させられないのか
上司に納得させる意見が言えない・企画書を作成できないのは若手社会人の共通の悩みだと思う。納得されないとはつまり、「なぜその意見が重要なのか」「他の意見よりどのような点が優れているのか」「その意見に至った根拠は」といった内容まで深掘って考えられていないということだ。
そうなる理由は以下のような事から起こる。
- アイデアは思いつくが、これでいいのかわからず不安になる
- 何を考えればいいのかわからない
- 言いたいことを言葉にできない
- 上司の求めている答えがわからず、思考が前進しない
このような雑念にとらわれて考えが深堀りできていないため、時間をかけているにもかかわらず「何も考えてない」という捺印を押されるわけだ。
ではどうすればこの状態を抜け出せるのか。答えはA4メモ書きにある。
A4メモ書きで頭を整理
冒頭でロジカルシンキングは本来誰もがしている思考法と言ったが、
雑念にとらわれ思考が前に進まないのを防ぐ最も簡単で有効な手法を
マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング
は紹介している。
それはA4メモ書きだ。頭に出てくることを全てA4紙に書き出す。これだけで頭の中か整理され、思考はどんどん前に進む。
例えば、本の中では日常に起こる問題を以下のように解決している。
このなかで安眠できていないことが問題だと当たりをつけたら
のように思いつく原因を書いていく。
このようにA4紙にメモ書きするだけで、頭の中が整理され解決法が見えてくる。
A4紙メモ書きの5つのポイント
詳しくは本書を買って読んでいただきたいが、簡単にA4メモ書きをする際のポイントを紹介する。
1分で書く
実は考えとは時間をかければかけるほどいいものになるわけではない。
本書でも
あれこれ言葉選びをしたところで、アイデアがよくなることはありません。
といっている。一気に素早く書くほど、余計な雑念にとらわれずに、頭の中にあるアイデアが書き出される。
一件一葉で書く
A4紙1枚にはあれこれアイデアを詰め込まず、一つのテーマごとに紙に書き出す。一つのテーマに絞ってアイデアを出した方が頭の中が整理されるし、後でテーマどうしの関係性を整理する時も紙が分かれている方が視覚的に分かりやすい。
紙はA4紙
紙をA4紙にする理由は一番世の中に溢れていて手に入りやすく、また、大きさ的には素早く書きなぐるのにちょうど良いサイズのためだ。
また、紙でなくパソコンでやるのもオススメしない。
紙と違い、素早くアイデアをメモしたり、図を入れようとしたときにパソコンでは一気に作業効率が下がるためだ。
タイトルは疑問形
タイトルは頭に浮かんだ疑問をそのまま書くようにする。
例)
・どうすれば先輩から論理的でないと言われずに済むか?
・どうすれば(自分は)MTGをより価値ある時間にできるか?
・どうすれば成約率を増やすせるか?
・イベントの運営には何が必要か?
1ページ4~6行、1行20~30文字
一つのテーマに対して、4~6行を目安に書く。そうすることで、そのテーマに対してしっかり考えるようになる。
また、1行20~30文字なのは、
アポ数を増やす
と書くよりも
架電時間を増やし、アポ獲得数を増やす
と書いた方が、より具体的に次に何を検討すればいいのかが見えてくる。また、短かい文だと考えを言語化する力もつかなくないため、形容詞、副詞、動詞をつけ20~30文字で書くよう意識しよう。
まとめ
世の中には数多くのロジカルシンキング本があるが、とにかくまずビジネススキルを高めたいと考えている若手社員は
マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング
を読んで、A4メモ書きを実践してほしい。
これだけで、あなたのロジカルシンキング力はあがるはずだ。