今回は学生が世界一周でかかる資金(仮に100万円)を半年で調達するにはどうすればいいか?について考えていきます。
初めに言っておきますが、簡単にお金を稼ぐ方法を紹介するわけではありません。
資金集めにを論理的に計画する手段を学生の方に知ってもらいたいという思いで書いています。
資金集めを楽にする情報を提供することはできませんが、計画して目標を達成する(100万円を集める)為の思考のプロセスについてのアドバイスはできます。
そして、計画して目標を達成するという経験は今後のみなさんの人生に必ず役に立ちます。
なぜなら、成功体験こそが人に自信と成長を与えるからです。
是非、この記事をみなさんの資金調達の目標達成と、自己の成長のために活用してください。
論理的に計画する
学生のみなさんは普段「何かを達成するために綿密に計画練る」ことは少ないんじゃないでしょうか。少なくとも僕はしていませんでした。
僕が世界一周をやろうと思った時に計画していたのはせいぜい「時給が高いバイトを見つける」「週何万円稼ぐ」くらいしか考えていませんでした。
しかし、実際何かを実現させようと思ったら、ここまでお粗末な計画ではいけません。
もっと論理的にお金の流れを考える必要があります。
その一つ目にやらなければならに事は、お金を増やすための「要素」をあぶり出すことです。
目標達成までの要素をロジックツリーで整理
どうすれば目標を達成できるか。
その第1ステップとして、掲げた目標を達成するための要素(目標達成の手段と阻害要因)を考えます。
この時、自分が思いついた要素をロジックツリーでまとめることがポイントです。
今回の例で言えば、
100万円を増やすためには
「収入を増やす」「支出を減らす」という二つの手段が考えられます。
収入を増やすためには
- 自力
- 他力
という2つのアプローチが考えられます。
自力はさらに
- 働いて稼ぐ :アルバイト、起業など
- 働かずに稼ぐ:アフィリエイト、株など
というアプローチに分けられます。
他力とは
- お金を借りる
- お金をもらう
といった手段に分けられます。
次に、支出を減らすことを考えます。
支出には大きく
- 固定コスト:家賃、定期代など
- 変動コスト:食費、飲み会代、交通費、水道電気代など
があります。
この2つをどうにか削減できれば、その分お金を貯蓄に回せます。
このように、お金を貯めるための要素を、大きな概念から細かな要素へと分解していきます。
こうすることで、目標達成までに自分がしなければならないタスクを明確にします。
収入増について
働いて稼ぐ
お金を稼ぐといって一番初めに思い浮かぶのはアルバイトではないでしょうか。
アルバイトは世の中にありふれた仕事ですので、選択肢として最も確実性のある選択肢でしょう。
他にも、自分が働くという意味では起業することもアイデアとして思いつくかもしれません。
もし、あなたが優秀で会社を立ち上げて収益を得る自信があるなら起業という手段も可能性としてはありえます。
働かずに稼ぐ
自力で、働かずに稼ぐことは可能なのでしょうか。
ここに分類されるものとしては、例えば株やFXといった投資系のものが含まれます。
また、宝くじも候補としては考えられます。
あなたが株や投資または、アフィリエイトやFXの知識が十分にあり、その道で安定して収益をだすことが出来るスキルがあればそれらに時間を費やしても良いでしょう。
他力でお金を集める
他力というと聞こえは悪いですが、手段としてはありえます。
たとえば、奨学金を獲得してその一部を旅行の費用に当てることは可能でしょう。
他にも、家庭の状況によるかもしれませんが、親から費用の一部を借りることも選択肢として考えられます。
支出減について
固定コストには家賃や定期代が含まれます。
あなたがもし一人暮らしをしていて、なおかつ実家から学校へ通うことが不可能でなければ、実家へ戻ることは引越し代やその後の定期代等諸々の出費を考えても支出を減らすための選択肢として考えられます。
変動コストには食費や交通費が含まれます。
今まで、1日昼夜1000円の食費を使っていたとしたら、例えば毎日お弁当を持って行き昼飯代を浮かしたり、一食の費用を抑えるなどで、支出を減らすことができます。
現状の把握
ここまでお金を貯めるための大枠の要素を考えてきました。
次は、あなたの現状について把握しましょう。
今までお小遣い帳をつけてきた方であれば、それを見れば何にいくら使っているかすぐにわかるはずです。
もし、お小遣い帳をつけていない方であれば、大まかでいいので毎月の出費についてあたりをつけておきましょう。
大学3年時当時の僕の場合、大体以下のような内訳でした。
定期代:8000
食費 :25000
飲み会:12000
通信費:10000
雑費 :10000
合計 5万5千円/月
現在の支出のままだと、出発までの半年間で
5万5千円 × 6ヶ月 = 33万千円
の支出になることがわかりました。
具体的なアクション
ここまで現状と要素を分析したら、次は具体的なアクション(打ち手)を考えていきます。
1.支出を減らす
飲み会を減らす
1回3000円する飲み会を月4回から1回に自粛し、飲み会分の支出を削減します。
飲み会を減らすのは、自分自身にとって結構辛いですが、自分の目標のために半年間は我慢です。
3000円 × 3回 × 6ヶ月 = 5万4千円の削減
昼飯をお弁当にする
毎日昼飯を持っていくことで、昼食代(500円)を浮かします。
500円 × 20日 × 6ヶ月 = 6万円の削減
雑費を削る
雑費も今までは特に気にすることなく物を買っていたので、毎月の予算を5000円と決め、必ず5000円以内に出費を抑えるようにします。
(10000円 – 5000円) × 6ヶ月 = 3万円の節約
節約後の支出額は?
飲み会を自粛したり、食費や雑費を抑えることで支出を抑えられそうだということがわかりました。
実際に、今考えた打ち手を行なった場合、半年間の支出は
33万円 – (5万4千円 + 6万円 + 3万円) = 18万6千円
18万6千円にまで抑えられることになります。
2.収入を増やす
次に収入を増やすことを考えます。
現状、自分にはアフィリエイトや株、投資といった特別なスキルを必要とするものに触れたことがありません。
なので、働かずに稼ぐ」の項目にあるものは選択肢から除外しました。
また、起業に関しても、能力も経験もないため半年で成果を上げることは難しそうです。
結局、最も可能性の高い打ち手はアルバイトになりそうです。
どれだけはたらけばいい?
打ち手としてアルバイトで稼ぐことが考えられましたが、一体どれくらいはたらけば目標を達成できるのでしょうか。
1.で考えた支出削減案を行うことで、半年間の支出は18万6千円になることがわかっています。
つまり、のこり半年で118万6千円をどうにか調達すればよさそうです。
118万6千円稼ぐためには、1週間あたり5万円稼げぐ必要があります。
118万6千円 ÷ 24週 = 5万円
時給1200円の場合:42時間/週
時給1300円の場合:39時間/週
時給1400円の場合:36時間/週
時給1500円の場合:34時間/週
ここまで分かれば、あとは自分の働ける時間と照らし合せて最低時給をのラインを割り出し、バイトを探すだけです!
まとめ
いかがでしたか。
今回のような物事をロジカルに考える思考法は学生だけではなく、社会人にとってもとても重要な思考法です。
目標を達成するまでの計画を作る上で最も重要なのは、目標達成の打ち手を週ごとの時間に落とし込むことです。
「半年で100万稼ぐ」では次にしなければならないアクションが決まっておらず、心で決意しても行動に移せません。
逆に、「1週間で40時間働く」というように目標を時間に落とし込むことで、次のアクションが明確になり、目標達成までの指針がはっきりします。
これは、多くの経営者が実際に行っている手法で、孫正義さんも「計画は割り算で行うものだ」と言っています。
是非、今回の記事を参考にして、世界一周出発の日から逆算して資金調達の予定を立ててみてください。
それでは、良い旅を!