先日部下との1on1で「最近仕事に自信が持てないんです」と相談された。
僕は基本的に自信過剰な人間なので、一瞬「自信がない」人の根底に潜む悩みを想像できなかった。
ただ、対話を続けるうちに「自信」と呼ばれるものの正体と、自信がない時のセルフマインドコントロールの仕方に気づいた。
今回はその気づきをまとめようと思う。
目次
あなたは「自信」の正体を理解しているか?
自分に自信がない。将来が不安だ。
こんなことを感じてこの記事を読んでいるあなたは「自信」という言葉の正体を知っているだろうか?
自信とは「自分の能力や価値を信じる」ことだ。
自信がないとはつまり、自分の能力や価値を信じられない、という精神状態になっていることと言える。
ここで考えて欲しい。
あなたは自分が持っているどんな能力・価値を信じていたのだろうか?
注意してほしいのは、「才能」や「センス」のような抽象的な言葉では信じる対象を具体的に想像できないので、「動詞」で考えて欲しい。
- 人とすぐに仲良くなれること
- 最後まで諦めずに決めたことをやりきること
- ポジティブに考えること
- 一度覚えたことを忘れないこと
- チームメンバーを鼓舞してモチベーションをあげること
こんな具合だ。
そうすると、自分が元々自信を持っていたものの正体が見えてくるはずだ。
ちなみに著者は、
やると決めたことは、どんなに失敗しても成功するまで試行錯誤してやり続けること
に自信を持っている。
どうだろう。
なんとなく自信がないと言っていた状態から、自分が信じていた自分の能力はこれだった!という気づきに変わっていないだろうか。
ここまでくれば、やることは半分終わった。
次に、今なぜあなたは自信がないと錯覚しているのか、について考えてみよう。
自信がないのは、あなたが新しい挑戦をしているから
結論から言うと、自信がないとあなたが錯覚しているのは
- 新しいことをしている
- 今までうまくいっていたことが、環境が変わって今まで通りでは通用しなくなった
のいづれかしかない。
そして、どちらにも共通するのがあなたは今挑戦することが求められているということだ。
先ほど自分が信じている自分の能力を定義したが、今あなたがうまくいっていないことは、おそらく自分で定義した自信の正体と関係ないことではないだろうか?
例えばこんな具合だ
<自信の正体>
器用にはできないけど、決めたことを一人でコツコツやりきって仕事で成果出してきた。
→一度自分がやると決めたことを愚直にやり続けることを自分は信じている。
<自信がないと錯覚していること>
後輩ができて彼らを指導する機会が増えた。でも、なんか後輩たちは自分のいうことを聞かないし、自分もいいアドバイスできてる気がしない。
→後輩に良い指導をすることを信じられない。
この場合、元々自分が信じている能力はコツコツ決めたことを続けることだが、直面していることは後輩に良い指導ができていないということだ。
自分は人とコミュニケーションをとってモチベートすることができると信じてる人以外、部下の指導がうまくいかなくなるのは当たり前。
こんな具合に、「自信がない」と表現をしているが、正確には新しいことに挑戦しているのでこれまで信じていた能力では通用しない事象に直面している、というのが正確な解釈。
冒頭で話した後輩はこのことに気づかずに苦しんでいたのだ。
挑戦を迫られた時の2つの考え方
挑戦を迫られこれまで信じていた自分の能力では通用しない事象に直面した時、うまくいかないことにフォーカスするとどんどんネガティブな感情へ落ちていく。
そうならないために二つの考え方をおすすめする。
自信があることにフォーカスする
あなたが元々信じている自分の能力を強く意識することで、挫けそうなマインドを立ち直すことができる。
先ほど挙げた例で言えば、
<自分が自信あること>
一度自分がやると決めたことを愚直にやり続けること。
<直面していること>
後輩たちに良い指導をしなければいけないと考えていること
この直面していることを、
- 毎日「このことを後輩に声かけする」「後輩とした約束は必ず守る」ということを決めてやり続ける
- 自分が誰よりも愚直に仕事に取り組み、その後ろ姿を後輩に見せて自分に付いて来させる
のように、自分が自信を持っていることを生かした接し方に変える。
これなら自信があるからできるかもしれないと思えるようになる。
自分の不得意なことではなく、自分の自信がある土俵で勝負することができれば、直面している挑戦を乗り越えられる確率は一気に上がる。
もし自分一人でその捉え方の変換ができない人は、自分の上司や同僚、友人に1on1をしてもらいコーチングしてもらおう。
初めからうまくいかない前提で臨む
新しい事象に直面している場合、これまでの経験ではクリアできないことに挑戦しているわけだから、最初から全てがうまくいくことはないと初めから割り切っておく。
「きっとうまくいかないことにいくつも直面するだろう。」
「その一つ一つを学びに変えていこう。」
というマインドを持つ。
就活で第一志望の会社の面接がある人や社長プレゼンを直前に控える人で、そんな悠長なこと言ってられない!と思った人もいるだろう。
しかし、初めての事象を乗り越えるには
- 数稽古
- 先駆者の話を聞く
以外に打つ手はないことを覚えておいてほしい。
結局、
- たくさん練習して慣れる
- 先輩や経験者に話を聞いてやり方を学ぶ
しか改善する方法はないのだ。
自信がない〜と嘆くのではなく、一人でもロープレして数稽古を重ねよう。
自分に課した約束を守ることでしか自信はつかない
自信がないと錯覚している人はまず自分が信じている自分の能力を思い出してみよう。
もし、一つも自分の信じれるものが見つかったらどうするか。
これまでの人生を反省するしかない。(笑)
自信があるとは自分自身を信じれるということ。
自分自信を信じられるようになるには、自分に課した約束を守るしかない。
自信がないのはこれまで自分のことを裏切り続けてきたということに他ならない。
まずは小さな約束で良いから、自分で一つ約束事を作ってそれを守る習慣を作るしかない。
その一つのきっかけとして一冊の本を推薦する。
「小さな習慣」という本で、モチベーションも意志の力も必要としない小さな目標をコツコツ継続することで、自信がつくという内容が書かれている。
今自信がなくて悩んでいる人は読んでみてはどうだろうか。
まとめ
- 自信の正体を知るには、自分が自信を持っている能力を動詞にして思い出す
- 「自信がない」は挑戦的な事象に直面して、これまで自信があった能力で対応できなくなっている事象のこと
- 新しい挑戦については、初めからうまくいくと思わない。自信のある能力で対応できるよう脳内変換する
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