大事なのは自分と向き合える場所を探すこと。自分探しの旅をして気づいた人生との向き合い方

こんにちは。ブログマスターのとーしゅんです。
この記事にたどり着いてくれてありがとうございます。

あなたは
「自分ってなんのために生きているんだろう」
「今のままの人生でいいんだろうか」
「せっかくの人生意味あるものにしたいけどどうしていいかわからない」
「このまま永遠に今の平凡な人生が続くのかな」
こんなことを思い、その解決策として世界一周しようと考えていませんか?
上の問いは全て世界一周する前の僕が抱えていた悩みです。

世界一周を思い立つきっかけはネットやテレビでウユニ塩湖のような世界の素晴らしい絶景を目にした時だと思います。

でも、あえてそれを単発の海外旅行ではなく半年以上の長い時間をかけて世界一周するのって、実はみんな心のどこかで「自分って何がしたいんだ?」「このままの人生でいいのか?」という思いを持っているからなんじゃないかと思ってます。

この記事は自分探しの旅をしていた当時の気持ちを振り返りながら、旅から学んだこと、どうしたら自分の探しているモノが見つかるのかをまとめたものです。

今の生活に満足していない方、世界一周へ行こうか悩んでいる方の一助になれればと思います。

きっかけは世界の絶景。だけど本当は多くの人が今の自分を変えたいと願い世界一周をしていると思う。

世界のどこかに本当の自分がいると思っていた

まず簡単に僕がなぜ世界一周をしたのかを振り返ります。

当時世界一周をしたのには3つの理由があります。
1つ目はこれまで人生の選択を人(親)任せにしてきたことへの不安。
2つ目は好きになれない大学の授業。
3つ目は人生を変えてくれた本「竜馬がゆく」との出会い。
この3つのできごとが重なって僕は世界一周を決意しました。

これまで人生の選択を人任せにしてきたことへの不安

僕は大学生になるまで親の言う通りの人生を歩んできました。
勉強しろと言われるからとりあえず勉強する。
あの学校へ行けと言われるからとりあえずその学校を目指す。

自分で進路を選択をしてきたように見えて実は親に言われた通りの人生を送っていただけだということに大学に入学して気づいたんです。

これって別に珍しい状況じゃないと思うのですが、自分は無性にそこが気になっていまい、
「自分ってなんのために生きてんだ?」みたいな若干鬱的な自問自答を繰り返していました。(苦笑)

自分の存在価値を認めるためにも、自分の意思で人生の選択をしたいという気持ちが強くなっていたんですね。

好きになれない大学の授業

それに加えて大学の授業が好きになれなかったというのも一つ大きな要因でした。
建築学部に入学したのですが、割と早い段階で授業がつまらないと感じるようになり挫折。(汗)

学生の大半が大学院へ進み、建築業界へ就職するのが普通の学部でしたから、このまま建築の分野で人生を送っていくのか?ここで活躍できるのか?という不安が頭をよぎるようになっていました。

人生を変えてくれた本との出会い

当時はそんな不安を取り払おうといろんなイベントに顔を出していましたね。
今思うとそこから今につながる学びはなかったですが汗。

そんな中、友人から紹介された一冊の本が自分の人生観を変えました。
司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」です。

もうね、電撃に打たれたように夢中で読みました。

世の人は我を何とも言わば言え 我なす事は我のみぞ知る
衆人がみな善をするなら、おのれ一人だけは悪をしろ。逆も、またしかり。英雄とは、自分だけの道を歩く奴の事だ。
人間はなんのために生きちょるか知っちょるか?事をなすためじゃ。ただし、事をなすにあたっては人の真似をしちゃいかん

もうグサグサ心を刺されましたね。

さらに偶然は重なるもので、偶然見つけたソフトバンク新30年ビジョンのプレゼンの中で、なんと孫さんも少年の頃に竜馬がゆくを読んで人生に大きな影響を受けたというではないですか!

この頃から自分もせっかくこの世に生まれたからには事を成す人生にしたいと強く思うようになり、今のままでいいのか?という不安が今のままではダメだという確信に変わりました。

孫さんも少年時代竜馬がゆくに影響を受けていた。

就活前に自分と向き合いたいと思い世界一周を決意

この時3年生になっていて、半年後には就職か進学かの選択を迫られるという時期です。
こんな人生にしたいというのはわかったけど、具体的に何がしたいのかはまだわからなかった。

人生をどうしたいかもわからないのに進路を選ぶ。ましてや、どこの会社に行くかを選ぶなんてちゃんちゃらおかしいというのが当時の正直な気持ちでした。

もともと海外に行ってみたいという思いもあったし、一度じっくり自分と向き合う時間を作ろうと思い最後はえいやで休学の選択をしました。
(ちなみに、上に書いてあるようなことを学年主任の教授に話したら「学校やめちゃえば?」って言われましたwww)

行ってみてわかった観光だけの世界一周は割とすぐ飽きる

そんなこんなで世界一周の旅へ出ました。
世界一周のはじめは楽しいです。異国の地も一人で旅をしているスリルも全てが新鮮で。
ただ、旅を始めて3ヶ月くらいで飽き始めていました。(汗)

世界遺産や観光地を回るのは、はじめこそワクワクもあったけど次第に慣れてきてしまうというか。

これ意外にも同じ感想持つ人多いみたいなんですよね。
株式会社ロックオン代表取締役の岩田進さんも大学生時代にバックパックで世界へ飛び出したけど、かなり早い段階で飽きていたみたいですね。詳細はこちらの記事で。

でも暫くするとそんな生活にも刺激が無くなってきたんですよね。なんというか、旅行者の会話はほとんどパターン化されるんですよね。「どこから来て、次にどこに行く予定で、これまで行った中でどこが一番良かった」みたいな。

後半でまたご紹介しますが、旅を飽きさせないためには旅にテーマを持つといいです。
当時は出発前に十分な準備をすることができなかったんですけど、もう一度世界一周するなら何かテーマを持って旅します。

暫くするとそんな生活にも刺激が無くなってきたんですよね。

大事なのは自分と向き合うこと。他人や場所に求めてもダメ

世界を旅していればどこかで自分の求めているモノが見つかるんじゃないかと思っていましたが、実際にはそんなことはなかなか起きません。(苦笑)
僕は旅を通して自分のやりたいことがわかった(ある意味自分探しに成功した?)と思っていますが、それは二人の方からのアドバイスがきっかけでした。

君が今までの人生で一番楽しかったのはいつ?

一人目はインドでNPOかものはしプロジェクト代表の本木恵介さんからのアドバイスです。
友人のつながりでお会いする事ができ、ありがたいことに自分のために時間を作っていただいたのですが、旅の中で最も大きな気づきを得ました。

「君が今までの人生で一番楽しかったのはいつ?」

僕は高校生の頃友達と映画を作ろうしたんですが、あの時の記憶が蘇ってきたんです。
あの時は夜も眠くならないくらい映画作りに熱中していたなと。
自分の人生を振り返ってみると当時の何かを作り出すエネルギーみたいなものが自分は好きなんだってはっきりわかったんですね。

仲間と何かを作る経験がちょっとでも多くなるような人生にしたいって気づく事ができたんです。
この気づきは今も大事にしている軸で、何か選択しなければならない時は常にこの価値観に立ち戻って考えています。

大事なのは自分と向き合うこと。他人や場所に求めてもダメ

もう一人は高城剛さんです。
僕は彼のメルマガを購読しているのですが、読者の質問に答えるコーナーがあり、そこで僕の質問に高城さんが答えてくれたことがあるんです。

以下が実際の質問とその回答です。

▽Q.9▼▽
高城さんはじめまして。現在大学を休学して世界一周をしている者です。現在イ
スラエルにいます。高城さんの出ているテレビ、講演会や本を読むたびにこんな
大人になりたいと強く思います。特に高城さんの言う「21世紀的な生き方」とい
うアイデアにビビッときました。僕がお聞きしたいことは2つあります。一つ目は、
高城さんが「ここは訪れたほうがいい」と思う場所を教えてほしいです。二つ目
は、どんなことに注目、考えながら世界を見るべきか、アドバイスがあればお聞
きしたいです。世界を動き回れる環境にいるので、この機会を活かして自分なり
に21世紀的な生き方を模索したいと考えています。アドバイスをもらえればと思
いメールしました。よろしくお願いします。

【 A 】
僕は「立派な大人」だとは思いませんが、それなりに「面白い大人」にはなれた
ように思います。理由は定かではありませんが、ただ自分が「面白い」と思う事
をどこまでも追求してきたこと以外、理由はみつかりませんので、きっとそうな
んだと思います。その「面白い」ことが、「メインストリーム」にはないことも、
重要だったと思います。そして、「面白い」ことは、人によって千差万別で、
「ここは訪れたほうがいい」場所もその人によって異なると思います。同じく
「どんなことに注目、考えながら世界を見るべきか」も人によって異なるもので
す。それを大前提にお答えしたいと思います。現在、イスラエルにいらっしゃる
くらいですので、それなりに見聞をお持ちだと思いますが、まず、「ここは訪れ
たほうがいい」場所は「自分に向き合える場所」だと思います。童話「青い鳥」
ではありませんが、自分の求めるモノを他者(場所を含む)に求めても、刺激は
あり、得るものはそれなりにあっても、本質には近づけません。多くの経験はし
たほうがいいのは間違いありませんが、最終的に「自分に向き合える場所」はど
こか、を常に考えるべきだと思います。そしてこれは、ふたつめのご質問にある
「どんなことに注目、考えながら世界を見るべきか」も同じです。思案すべきは
常に「自分に向き合える場所」はどこか、を考えることにあります。今後20年で
大きく変わるアフリカのモザンビークを発展する前に見ておく事や、33歳首長に
よるワールドカップ前のカタールの宗教感を守りながらのいまの急激な発展ぶり、
など具体的な場所をアドバイスする事はいくらでも出来ますが、それらは、いわ
ゆる「マニュアル」であり「表層」でしかありません。情報やマニュアルばかり
で育った日本を飛び出し、情報を捨て、マニュアルに従わないためには、どうす
ればいいのか。それを真剣に自分と向き合って話せる場所が、本当の行くべき場
所であり、いま注目すべき本当の世界だと思っています。そうすればきっと「本
当に自分が好きな事」「本当に面白いと思っていること」に、なにも考えずに直
進できると思いますよ! 目的が無い無心の旅路こそ、最高なのです。是非、いま
までとは違ったあたらしい旅を!

結局世界のどこかで探している自分が見つかるのではなく、求めているモノは自分の中にあり、真剣に自分と向き合える場所が訪れるべき場所なんですね。

じゃあそこは一体どこなんだということになるけど、それは自分が今一番興味があること、知りたいことにヒントがあります。

自分が最先端のテクノロジーに興味があれば、イスラエルやシリコンバレーなど世界で最も技術が進んでいる場所になるだろうし、エンターテイメントに興味があればニューヨークやラスベガス、ロンドンになるだろう。途上国の発展に興味があればかつての惨劇から立ち直り農業とITに力を入れているルワンダかもしれません。

目的を世界一周ではなく、興味を探求するために世界を回るという方向に持っていくべきなんだと思います。
僕は当時この考えに至らなかったけど、これから自分探しの旅をしに世界へ飛び出そうとしている方には一度検討し直すきっかけになればと思います。

自分と向き合える場所こそあなたが訪れるべき場所

そうはいっても世界一周して良かった

ここまで言うと、別に世界一周しなくてもよかったんじゃないの?と思われるかもしれないけど、やっぱりあの時世界一周してよかったと断言できます。

世界一周していなかったら仲間と何かを創り上げる喜びを思い出すこともなかったし、自分と向き合うことの大切さを学ぶこともなかったと思います。

なんとなく大学院へ進学し、なんとなくみんなと同じように就活し、なんとなく評価の高い会社を志望し働いていたかもしれません。
今なんとなくな人生を送らずに済んでいるのは、やっぱりあの時自分ととことん向き合ってきたからなんじゃないかと今は思うのです。

なので、今世界一周へ行こうか迷っている人がいれば自分の心が望むままに世界へ出るべきだとお伝えしたいです。

これから旅へ出る方に伝えたいこと

これから世界一周へ行こうとする人に僕がいつも伝えている3つのポイントをご紹介します。

テーマのある旅をしよう

一つ目は旅にテーマを持つようにしたほうがいいということです。テーマというのは自分の興味ですね。

テーマはなんでもよくて、例えば

  • 海外で働く日本人100人にインタビュー
  • カジノで勝つにはどのゲームが一番いいのか徹底検証
  • 世界で一番綺麗な海はどこ?世界中の海でダイビングしてきます!
  • 世界中の大学生の夢を聞いてみました!
  • 女子大生に聞くおすすめ化粧品を試してまわる旅
  • 世界中のイケメンを撮ってきます

など、自分の興味を一つにテーマに落とし込み、それを達成するために行動することに意味があるんです。
ただ世界を回るのではなく興味に従う旅をすると旅はより一層楽しいものになるはずですよ。

世界一周だけではアピールにはならない

世界一周する人の中にはそれが就活のネタになると考えている人もいるかもしれません。
しかし、残念な事に世界一周をしてきただけでは正直アピールにはなりません。

企業は海外でのサバイバル能力がある人を採りたいわけではなく、問題を解決して目標に迎える人材を求めているからです。
何も考えていない世界一周は京都の金閣寺を見に行ってきましたというのと大差ないわけです。

ですが、テーマを持った旅をして、目的を達成しようと行動する経験はアピールポイントになります。
これもテーマを持って世界一周することを進める理由の一つです。

世界から情報発信!自分のキャリアになる旅をしよう

どうせ世界一周するならその経験を将来の糧にしたいですよね。
おすすめはブログを持ち、旅で経験したことを世界へ発信することです。
自分の書く記事が世の中の人に求められている内容であれば、あなたの記事は多くの人に見られることになります。

青木優さんのHibilogやTABILABO設立者の成瀬勇輝さんのNOMADO PROJECTはそれをうまく実現しています。
僕も多くの刺激を両者のブログから受けました。

ちなみに成瀬さんの著書自分の仕事をつくる旅ではどのようにしてキャリアにつながる旅を実現するのかをかなり具体的に解説しています。
まだ世界一周までに時間のある方は是非読んでいただきたい内容です。

人生の命題は楽しむこと!

ここまでいろいろ書いてきましたが、今あなたが世界へ飛び出したいと思っているならその気持ち大事にしてほしいと思います。

衝動や直感の裏には言葉にできなくてもちゃんと理由があるものです。
ある意味その理由を探すことが旅の目的なのです。

アフリカのスラム街では決していい環境とは言い難いけれども楽しそうに暮らす人々がいます。
彼らの笑顔を見ていると「楽しむ」のは人間の本能なんだと感じます。

あなたの楽しいの根元を探す旅を是非してきてください。
それはどこかにあるのではなくきっと自分の中に眠っています。
そして、それを呼び起こしてくれる出会いが世界にはあるんだと思います。

最後までおつきあいありがとうございました。
それでは、良い旅を!